サブタイトル | | 民法における「物の利用」の法的仕組みしくみを知ろう |
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科目のねらい | | 本講義の目標は、現実社会における担保法をとりまく問題状況を自分の力でただしく理解する力を養うことにある。具体的に、本講で扱うのは、民法の財産法分野の中から、所有権・用益物権および物権変動を中心に物権法の基礎を学びます。対象とする条文は、民法175条~294条です。 |
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到達目標 | | 実際の社会において「物」を利用する根拠は、自分の物の「所有権」に基づいてなされたり、他人のものを「賃貸借」を通じて利用することが多い。しかし、それ以外の方法もある。実現したい利用方法に対し法律はどのような仕組みを用意しているのか。まず、物の利用をめぐる法律の仕組みを理解する。その上で、どのような問題があるのか。また、その問題を解決する道筋はどのようなものかを知ろう。具体的な紛争事例(裁判例)を参考にしながら、問題解決のモデルを知ろう。最終的には、生じた問題に対する妥当な解決を自らの力で見通し、結論づけられるようにしたい。考えることが「面白い」と実感できるようになれば目標は達成できたといえよう。 |
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授業の内容・ 計画 | | 第1回 民法解釈学の課題と機能、民法体系と本講義の対象および本講義を含めた民法学習の方法について説明する。 第2回 所有権の対象としての物の概念、所有権の意義・内容を概説します 第3回 「相隣関係」を中心に土地所有権の特殊性について概説します。 第4回 制限物権 まず「物権法定主義」の意味について解説した上で、用益物権の種類と権利内容を概観する。 第5回 地上権と不動産賃借権との比較することによって物権と債権との差異について概説します。 第6回 共有 共有の意義と形態(狭義の共有・合有・総有)について、団体的拘束の内容と持分権の有無・内容を中心に類型的に検討し、さらに建物区分所有に関する法的課題と区分所有法の内容について解説します。 第7回~第8回 中間テスト 物権的請求権と占有訴権 所有権の場合を中心に物権的請求権について、不法行為制度の比較と比較しつつその性格を理解し、さらに権利行使に伴う費用負担の問題を検討する。 第9回 占有訴権を中心に占有制度について解説します。 第10回 物権の取得 物権の取得原因として、まず承継取得と原始取得の区別について解説し、その原始取得の諸形態として、①即時取得、②時効取得 ③その他の原始取得(とくに不動産の附合)について概説します。 第11回 物権変動の対抗(1) 主として不動産物権変動を中心に、物権変動の基本的構造(変動原因・物権変動・公示制度の関係)に関連させながら意思主義の内容について解説し、さらに公示制度と公信制度の相違、所有権の移転時期の問題について概説します。 第12回 物権変動の対抗(2) 不動産登記制度の基礎的な内容について概説したうえで、不動産物権変動の対抗要件とくに「登記を要する物権変動とはなにか」という問題について、法律行為の取消を例として説明をします。 第13回 物権変動の対抗(3) 「登記を要する物権変動とはなにか」という問題を、相続と取得時効の場合を例として検討します。 第14回「第三者の範囲」と背信的悪意者排除論、 動産物権変動と即時取得、について解説します。 第15回 定期試験実施 |
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評価方法 (基準等) | | 定期試験の他、講義の際に実施する『基礎の確認』(小テスト)の提出を出席とみなし、評価( 講義への積極的な参加)とします。 配点割合は、中間テスト10% 定期試験60%、講義への積極的な参加30%とします。 |
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授業外の学修 (予習・復習) | | (1)事前の準備 受講生は、講義を受講するまでに以下の準備をしてください。 事前にレジュメをWebCampusにアップします。レジュメに引用している教科書・参考の該当部分を読んで、授業のテーマに関する議論の状況をあらかじ め把握するとともに、事前に提出されている課題(事例を含む)について、考 えておいてください。
(2)各回の授業 随時に受講者への質疑応答を中心に講義を進めます。 |
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教科書・ 参考書 | | 近江幸治『物権法 第3版』(成文堂、2006年) 六法は必携です。 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 講義の内容等に関する質問は、講義終了後ないしは、オフィスアワーを利用してください。 |
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備考 | | |
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更新日付 | | 2016/02/09 10:59:56 |