開講年度2016
科目名日本文化史Ⅰ
(全)開講学科日本文化学科 2013年度以降入学
日本文化学科 2004-2012年度入学
開講種別春学期
対象学年1年
担当者下川 玲子
単位数2
曜日・時限春学期 金曜日 3時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
日本における女性解放の思想
科目のねらい
 近代日本の女性解放の歩みと思想を学ぶ。
 雑誌『青鞜』に掲載された平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」という論文を読解し、日本近代のフェミニズム思想の出発点を確認する。
 また、平塚らいてうと歌人与謝野晶子との「母性保護論争」を社会主義フェミニズムの立場から批判した山川菊栄の論文を読み、近代の女性解放の思想の広がりを明らかにし、その論点が現代にどのようにつながるかを論じる。
到達目標
 近代日本の女性解放の歩みと思想を学ぶことにより、現代の日本で男女が真に豊かに共生してゆく道を自分なりに示すことができるようになること。
授業の内容・
計画
①②  日本近代の女性解放の思想と歩みを概観する。
③~⑤
 1911年に雑誌『青鞜』に掲載された平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」と題された著名な論文を読解し、近代日本のフェミニズムの主張の出発点を確認する。
⑥~⑨
 平塚らいてうに対して、母性をめぐる問題について論争を挑んだのが歌人与謝野晶子である。与謝野晶子は歌人であるばかりでなく、生涯に多くの論文を執筆し、この時代を代表するフェミニズム思想家としての側面をもつ。平塚と与謝野の間に交わされた「母性保護論争」の論点を明らかにする。
⑩ 平塚らいてうや与謝野晶子の思想の源泉である西洋の古典的フェミニズムの思想や、それを批判修正して起こった20世紀のエレン・ケイらによる母性主義の思想についても言及する。
⑪~⑭
 平塚らいてうや与謝野晶子らにより活性化した女性解放の思想や運動に、社会主義フェミニズムの立場から論争に加わった山川菊栄の論文を読解する。
⑮ まとめ
評価方法
(基準等)
授業態度30%
学期末レポート試験70%
さらに、授業態度を加味して総合的に判断する。
授業外の学修
(予習・復習)
○予習は特に不要。

○復習として、その日の授業で扱った原典を読み返し、その意義を自分なりに考えることを実践する。
教科書・
参考書
テキスト:プリントを配布する。

参考文献:『平塚らいてう著作集』(大月書店、1983年)【やや高度な内容を含む】
     『山川菊栄女性解放論集』(岩波書店、1984年)【やや高度な内容を含む】など
参照URL
質疑応答
 授業内、授業の前後、あるいは研究室(3433)でいつでも受け付ける。
備考
研究室番号3433(水・木・金曜日は研究室にいることが多い。) 
画像
ファイル
更新日付2016/02/06 13:59:49