開講年度2016
科目名比較文化特講Ⅳa
(全)開講学科国際文化学科 2013-2014年度入学
国際文化学科 2011-2012年度入学
開講種別春学期
対象学年3年
担当者木村 英憲
単位数2
曜日・時限春学期 火曜日 2時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
異文化の人間が自分たちと同じ考え方や行動をしないことをいやがるアメリカ人と、どう向き合うか
科目のねらい
① 遊びというものがあります。たとえば自動車のハンドルを右に切っても、すぐ右にいかないのが遊
びです。アメリカ人は遊びがないようです。政治にしても経済にしても教育にしても子育てにしても、
 アメリカと違うと、我慢ができなくて、アメリカと同じにさせようとします。たとえば“How are
 you?”に“I'm fine.”ではだめで、もっとテンション上げて“Great!”と答えるように迫ってきます。もしか
 したらアメリカのものが唯一正しいものを考えていて、異文化の人たちが自分たちと同じ考え方や
 行動をしないことに我慢ができないからかもしれません。                                                                      

② しかいったん身についた習慣を直すのはたいへんなことです。私たちだけがアメリカ人に合わせ
 るのは、もしかしたら不公平なことではないでしょうか。どうしたらアメリカと対等に向き合えるか、探
 りたいと思います。
到達目標
① アメリカについて事実だと思われていることは、事例や歴史的事実、統計に照らしてみると、ほん
 とうなのかをみようとする態度、すなわち実証的な態度を身につけることを目指します。                                          

② ではアメリカはいわれているほど多様でもなく、開かれた社会でないとすれば、実際、どのような
 型にはまっているのかを、どのように異質な人たちを排除しようとするのか、事例や報道、事件、映
 画などを題材に見つけ出していきます。                                                                             

③ アメリカと比較したとき、たとえばアメリカはイスラム教徒を危険視する風潮が強い中で、日本は、
 結婚式はキリスト教、お葬式は仏教、お正月はご来光を見にいくなど異なった宗教が多様に存在し
 ています。外国の食べ物もどんよくに取り入れています。異文化への強い好奇心といいものは取り
 入れようとする姿勢が日本の歴史を通して見られることです。.                  

④ このように考えると、アメリカを一方的にお手本の国、日本のことを認めてもらう先生として見るの
 ではなく、互いに教えあう相手、時には批判する相手となります。そために日米双方についての客
 観的な知識を身につけて対等は対話や批判ができるグローバルな人材になることを目指します。
授業の内容・
計画
 毎回、前半は講義、後半はアクティブラーニング、すなわちドリルや質問やグループディスカションをします。

         
<テーマ1:  アメリカ人のコミュニケーションスタイル>                                                   

第1回 「日本人はホンネを隠すためにあいまいな言い方をするが、アメリカ人ははっきりものを言う」
    というのは本当か                                                 
第2回 事例と統計に見る、ホンネを隠すアメリカ人
     (何にでも“I love ○○”とloveというアメリカ人。トランプは共和党集会でI love you.と言った)                     

第3回 ニューヨーカーを描いた映画『アニーホール』に見る、回りくどい言い方をするアメリカ人                                 

第4回 ニューヨーカーを描いた映画『アニーホール』に見る、人間関係の狭いアメリカ人                                           


<テーマ2:  アメリカ人の日本への態度>                                                           

第6回 事例、統計と映画『ミスターベースボール』に見る、外国でも英語で通そうとするアメリカ人
     vs すぐ日本語がぺらぺらの外国人力士                                    

第7回 映画『ミスターベースボール』に見る、日本のやり方を拒絶するアメリカ人中日選手                        

第8回 映画『ガンホー』に見る、アメリカのやり方を通そうとするアメリカ人ビジネスマン                        

第9回 映画『ガンホー』に見る、日本人らしさを失った、英語ができる日本人社員                           

第10回 米兵による沖縄の少女へのレイプを正当化するアメリカの一流新聞                                    

第11回 日本の飛行機が日本の空を自由に飛べなくさせている日米地位協定って何なのだ?!                             

第12回 アメリカ人東大教授の「外国の目を気にしてはダメ、だけど気にしないのもだめ」論、一体ど
     うしろと言うのか?!                                    


<テーマ3:  対等にアメリカに向き合う>
                                                         
第13回 日本の国会で承認を得る前にアメリカの議会に約束をした総理大臣 vs アメリカを特別視
      するのはやめようと言うマンガ家、若手論客                    
                
第14回 日本映画『Shall we ダンス?』をハリウッドはいかに勝手に変えようとしたか                           

第15回 自分の映画『Shall we ダンス?』をハリウッドが勝手に変えることに周防監督はいかにしつこ
     く抗ったか                
     
評価方法
(基準等)
① 毎回のミクシィへの質問、感想の書き込み   30%                                                   
(「教科書・参考書」のところにミクシィとは何か、書いてあります)

② ミニドリル                        30%

③ 学期末のレポート                  40%
授業外の学修
(予習・復習)
① アメリカの映画やテレビドラマの登場人物がホンネを言っているかどうか、意識してみて下さい                

② 外国を舞台にしたアメリカの映画やテレビドラマの登場人物がその国のことばを話しているか、
 意識して見て下さい
教科書・
参考書
【教科書】
 SNSの1つであるミクシィに「16年春 比較文化特講Ⅳa」というコミュニティと呼ばれるものを作って、そこに教材やドリルが載せてあります。

 このコミュニティは外部の人は見ることも書き込むこともできません。過去10数年、一度も荒らされたことがありませんので、安心して下さい。                                                     

【参考図書】
 周防 正行 2001年 『『Shall we ダンス?』アメリカを行く』(文庫) 文藝春秋社    
参照URL
1.16年春 比較文化特講Ⅳa
質疑応答
ミクシィに質問を書いてもらい、後で読み上げてもらいます。私がその場で答えるか、次週までに答えを書いておきます。
備考
① ミクシィを実際に使い始めるのは、履修登録変更期間がすぎてからです。

② 登録するには、携帯かスマホを持っている必要があります。

③ 携帯やスマホの設定によってはチェックがかって、登録できないものもありますが、対応策を授業で教えます。
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更新日付2016/03/06 23:41:03