開講年度2016
科目名法学Ⅰ
(全)開講学科国際文化学科 2013-2014年度入学
国際文化学科 2011-2012年度入学
英語英米文化学科 2015年度以降入学
日本文化学科 2013年度以降入学
日本文化学科 2004-2012年度入学
グローバル英語学科 2013年度以降入学
グローバル英語学科 2011-2012年度入学
商学科 2013年度以降入学
心理学科 2013年度以降入学
心理学科 2010-2012年度入学
健康科学科 2015年度以降入学
健康科学科 2013-2014年度入学
健康科学科 2010-2012年度入学
開講種別春学期
対象学年1年
担当者武林 悦子
単位数2
曜日・時限春学期 金曜日 3時限
キャンパス日進キャンパス


サブタイトル
国の最高法規である日本国憲法の重要性や内容を理解し、憲法改正の是非を考える
科目のねらい
 私たちの身の回りにはさまざまな法が存在しています。そして、気づかないうちに、日常生活のあらゆる場面で法的問題に触れる機会を持っています。その中には何が正しい答えなのかわからない問題も少なくありません。そのようなときに、法律は自分の答えを論理的に説得するための道具となります。この講義では、身近な問題に対する法的思考能力を養うきっかけを作っていきたいと思います。
到達目標
 日本国憲法は、1947年5月3日に施行されました。国の最高法規と位置づけられている日本国憲法は、現在まで一度も改正されていません。その一方で、めざましい科学・医療技術の発展、情報化社会、国際化など、私たちを取り巻く環境は、劇的な速さで日々変化を繰り返しています。日本国憲法制定当時、編纂者たちが思い描いていた未来の社会は今とは異なるものであったことは想像に難くありません。こうした中で、憲法解釈の変更、憲法改正への活発な議論の動きがみられるように、終戦直後に制定された日本国憲法の規定と現代社会における人々の価値観とが合致しているのか、変化し続けている生活環境の中で新しく主張されている権利に憲法は対応できるのか、更には、集団的自衛権など自衛隊をめぐる憲法9条の解釈についても、明文上の解釈を超えた議論も少なくないようです。
 法学Ⅰでは、日本国憲法の内容について講義を行います。日常生活の中で、私たちは既に憲法に基づく法的保護の恩恵を受けていますが、講義では、その根拠規定を条文で確認しながら、解釈し、加えて、裁判の仕組みや犯罪と刑罰についても検討していきます。
 まずは、現行の日本国憲法を理解することにより、自分自身の法に対する考え方を持つ、あるいは身の回りの法的問題に対して、自分の頭で考えて、自分の価値観で判断して答えを創り出すことができるようになることを目標とします。
授業の内容・
計画
 1週目  講義の進め方について説明
       法とは何か? 憲法とは何か?法の役割、法と道徳の違い、法と強制
 2週目  法の分類(1)
       法源ということばの意味・種類、公法と私法
 3週目  法の分類(2)
       一般法と特別法、憲法の分類
       法の解釈(文理解釈、拡張解釈、縮小解釈、類推解釈、反対解釈など)
 4週目  大日本帝国憲法と日本国憲法の特色
       大日本帝国憲法の特色、憲法の法的地位、人権保障、憲法改正手続
 5週目  日本国憲法の成立
       日本国憲法前文、日本国憲法の基本原理、最高法規としての日本国憲法
 6週目  国民主権と選挙
       「国民」とは? 主権の意味と選挙権、選挙の基本原則、外国人と選挙権
 7週目  象徴天皇制
       日本国憲法における天皇の地位、象徴の意味、天皇の権能
 8週目  基本的人権の保障
       人権の歴史と人権の享有主体、人権と刑法、外国人の人権
 9週目  幸福追求権
       憲法上の明文の根拠を欠く基本的人権の保障、プライバシーの権利
10週目  自己決定権
       自己決定権とはどのような権利か?
       ライフスタイルと権利、臓器移植、尊厳死、自殺と刑法
11週目  法の下の平等
       「平等」の意味、家庭生活における両性の平等、一票の格差と平等
12週目  精神的自由権
       思想・良心の自由、信教の自由、表現の自由、集会結社の自由
13週目  人身的自由権
       奴隷的拘束と苦役からの自由、法定手続の保障、裁判所の構成、犯罪と刑罰、死刑制度
14週目  社会的・経済的権利
       社会権の意義、生存権、財産権の保障、労働基本権
15週目  平和主義
       憲法9条をどう解釈するのか? 日本国憲法における平和主義の特色、集団的自衛権
評価方法
(基準等)
主として定期試験の結果を基準とします。
  定期試験70%、小テスト20%、授業態度10%
授業外の学修
(予習・復習)
 講義では、身の回りに起こる法律問題を扱っていきますから、新聞やテレビで報じられている事件や出来事に関心を持つようにこころがけてください。
1回目の講義で説明します。
教科書・
参考書
川崎政司「法律学の基礎技法〔第2版〕」法学書院   2013. 9 \ 2600+税
小泉洋一・倉持孝司・緒方健・福岡久美子「憲法の基本(第2版)」法律文化社  2013. 4 \ 2600+税
生田勝義・大平祐一・倉田玲・河野恵一・佐藤敬二・徳川信治・松本克美 共著
 「法学ことはじめ」法律文化社   2015. 3 \ 2300 +税など
   「教科書」の指定はありません。

講義時に六法を持参すること。
 講義の進め方、「参考文献」、「六法」については、1回目の講義で説明します。
参照URL
質疑応答
水曜日2限、金曜日3限、4限に出講しています。
備考
板書しながら、講義を進めていきます。毎回、プリントの配布を行います。
画像
ファイル
更新日付2016/02/10 12:19:22