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科目のねらい | | 私たちが今日「哲学」と呼んでいる学問の起源は古代ギリシアにまで遡る。そこでは哲学という語は、一つの学問分野というよりも、知識を愛する人間の営み全般を表す名称だった。現代では、知識をそのもっとも洗練された形で手に入れようとする人間の営みは、一般に「科学」と呼ばれている。とはいえ、哲学に固有の問いかけが消え去ったわけではない(かもしれない)。たとえば、科学と呼ばれるものといわゆる迷信とはどこがどう違うのか、目に見えないという理由で幽霊の存在が否定されるのならなぜ同じ理由で電子の存在は否定されないのか等々、こうした問いを科学自身は主題的に探究しない。この授業では、科学とは何かを哲学的に考えるという視点から、私たちがいろいろなものごとを経験を通して学んでいく際の一般的な論理構造と、同時にまた、知識を愛する営みにおいて哲学がもちうる現代的意義について、理解を深めたい。 |
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到達目標 | | ・科学哲学に関する基本的な知識を得る。 ・科学の営みをよく理解することで、極端な不信でも過信でもない科学に対する適切な見方・態度を養う(ないし、探す)。 ・科学方法論としての科学哲学を学びつつ、その視点から私たちの日常的思考を批判的に反省する。 |
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授業の内容・ 計画 | | 第1回:ガイダンス 第2回:序章、哲学と科学哲学の諸論点 第3回:第1章、科学の方法論I(枚挙的帰納法) 第4回:第1章、科学の方法論II(仮説演繹法、懐疑主義) 第5回:第1章、科学の方法論III(反証主義) 第6回:第1章、科学の方法論IV(過小決定) 第7回:第2章、科学史の評価I(蓄積的進歩) 第8回:第2章、科学史の評価II(パラダイム論) 第9回:第2章、科学史の評価III(リサーチプログラム論、リサーチトラディション論) 第10回:第3章、実在論論争I(奇跡論法、悲観的帰納法、道具主義) 第11回:第3章、実在論論争II(介入実在論) 第12回:第4章、社会のなかの科学I(相対主義、科学知識社会学) 第13回:第4章、社会のなかの科学II(相対主義批判) 第14回:第5章、統計学的科学方法論I(統計的検定法) 第15回:第5章、統計学的科学方法論II(ベイズ主義) |
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評価方法 (基準等) | | |
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授業外の学修 (予習・復習) | | ・毎回の予習として、次の授業で扱う教科書の範囲をあらかじめ通読し、理解できなかった点・疑問に思った点を整理してくる。 ・毎回の復習として、後に振り返ったときに自分で授業の内容が再現できるよう、板書を補いつつノートを整理しなおす。 |
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教科書・ 参考書 | | 教科書:伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』名古屋大学出版会(2003) \2,800+税 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 研究室は2413、オフィスアワーは月曜日、水曜日、金曜日のお昼休み(12:50~13:20)です。オフィスアワー外でもできるかぎり対応します。 |
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備考 | | |
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更新日付 | | 2016/02/19 21:15:10 |