開講年度2015
科目名現代産業論B
(全)開講学科経済学科 2013年度以降入学
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者近藤 智
単位数2
曜日・時限秋学期 火曜日 3時限
キャンパス


サブタイトル
日本経済の産業構造変化とその課題について理解し,近い将来の産業構造およびその対応について考察する
科目のねらい
 現代産業論Aでは,現代経済における分業の構造すなわち産業連関と,その分析について学びました。これは,ある時点における経済の構造を産業の観点から切り取って映し,分析対象とするという点で,静態的(スタティック)でした。現代産業論Bでは,産業構造の変化とその経済全体への影響という,動態的(ダイナミック)な面での内容を扱います。
 最初に,戦後日本における産業構造の推移を,日本経済の歩みとともに学びます。次に,産業構造が変化する要因について,需要・供給の両面から学びます。以上を踏まえて,現在の日本経済における産業構造の課題について考察したうえで,近い将来の産業構造の予想とその対応についても考察します。
到達目標
本講義では,以下の3つを到達目標とします。
(1)戦後日本における産業構造の推移について理解する。
 -日本経済の歩みと産業構造
(2)産業構造の変化要因について理解する。
 -需要(内需)面および供給面の要因
 -貿易と海外直接投資の影響
(3)近い将来の産業構造の予想とその対応について考察する。
 -(1)と(2)を踏まえて自分なりに考察し,レポートとして提出
授業の内容・
計画
1.イントロダクション 【第1講】
 ・授業計画について
 ・現代産業論Aの復習(「産業別生産関数」など)

2.戦後日本における産業構造の推移 【第2~4講】
 ・日本経済の歩みと産業構造

3.産業構造の変化要因 【第5~10講】
 ・内需:所得増加と少子高齢化
 ・供給:技術変化
 ・貿易と国際分業:国内産業への需給面の影響

4.近い将来の産業構造の予想とその対応 【第11~15講】
 ・(1)と(2)を踏まえてディスカッションし,自分なりに考察

※ただし,進度および内容は,受講者の状況に応じて調整します。
評価方法
(基準等)
小テストおよび受講態度・参加度(授業中の発言・質問など)=30%
学期末レポート=70%
授業外の学修
(予習・復習)
(1)予習
 ・事前に配布する資料は,予め目を通すようにしてください。

(2)復習
 ・数字や名称の暗記は重要ではありません。考え方をよく理解するよう心掛けてください。
教科書・
参考書
(1)教科書
 指定しません。必要な資料は,プリント(紙)またはpdfファイルで配布します。
(2)参考書
 ①浅子・篠原編『入門・日本経済 第4版』有斐閣,2011。3,500円+税
 ②三橋他『ゼミナール日本経済入門』日本経済新聞出版社。3,200円+税(最新25版,2011)
 ③コーエン『大停滞』NTT出版,2011。1,600円+税
 ④ブリニョルフソン他 『機械との競争』日経BP社,2013。1,600円+税
 ⑤参照URLに掲載された諸資料
参照URL
1.内閣府・国民経済計算(GDP統計)産業別(経済活動別)のGDPや就業者数など
2.経済産業研究所・JIPデータベース日本の経済成長と産業構造変化を分析するための基礎資料
3.経済産業省・産業構造ビジョン20102010年当時にまとめられたビジョン
質疑応答
・基本的には,授業時間中に自由に質問・発言してください。
※授業中の質問・発言は他学生の勉強にもなり,平常点に加点します。
・授業中にできなかった質問などは,オフィスアワーに研究室に来てください。
備考
・現代産業論は発展科目です。基礎科目のマクロ経済学(特に「国民経済計算(GDP統計)」と「マクロ生産関数」)およびミクロ経済学(特に「生産者の理論」)の知識を前提とします。
・数学に関しては,「%」や「生産性(1人当たりまたは1時間当たりの生産・付加価値)」が出てきますので,「四則演算(特に割り算)」や「等式の性質」について,よく復習しておいてください。また,「1次関数」「ベクトルと行列」「2変数の関数」「偏微分と全微分」についても復習しておくと,授業がよりよく理解できるようになります。
画像
ファイル
更新日付2015/02/12 23:48:15