開講年度2015
科目名人工内耳
(全)開講学科心理学科 2013年度以降入学
心理学科 2010-2012年度入学
健康科学科 2013-2014年度入学
健康科学科 2010-2012年度入学
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者辰巳 寛
森河 孝夫
単位数2
曜日・時限秋学期 月曜日 4時限
キャンパス


サブタイトル
人工内耳の基礎と実際
科目のねらい
人工内耳と関連する聴覚障害の包括的理解を得る。
到達目標
 補聴器を装用しても音声言語の聴取が困難な重度感音難聴児・者が音声言語でのコミュニケーションやその獲得を実現しようとすると、読話など情報量の限られた方法に頼ることになり、非常な苦労を伴った。しかし人工内耳が1980年代に実用化され、我が国でも健康保険が適用された1990年代以降、急速に装用者も増え、先天性の小児への適用も進んで、その状況は大きく変わってきている。
 主に人工内耳の対象となる中途失聴者や先天性感音難聴小児の数は限られるため、人工内耳の手術とリハビリテーションを行う施設は多くはないものの、人工内耳の調整やハビリテーションには言語聴覚士が中心的役割を担うことになる。
 人工内耳の技術は補聴器と共通する部分もあるが、多くは独自で巧妙なものであり、特有の性質を持つ。また実際の調整作業も補聴器とは全くと言って良いほど違っている。
この講義では、人工内耳の臨床に必要な基礎的知識と、機器の調整の実際について説明できるようになることを目標とする。
授業の内容・
計画
【第1回】人工内耳概論・講義ガイダンス
【第2回】人工内耳の構造と機能〔体外装置(マイクロホン、スピーチプロセッサ、受信コイル) 体内装置(送信コイル、電極)〕
【第3回】人工内耳適応判定のための検査1〔適応基準〕 
【第4回】人工内耳適応判定のための検査2〔医学的検査、聴覚検査、言語検査〕
【第5回】人工内耳適応判定のための検査3〔その他の検査〕
【第6回】人工内耳手術1
【第7回】人工内耳手術2
【第8回】人工内耳のコード化法とマッピング1〔コード化法〕
【第9回】人工内耳のコード化法とマッピング2〔T/C レベルの測定〕
【第10回】人工内耳のコード化法とマッピング3〔電極間バランスの調整〕
【第11回】人工内耳のコード化法とマッピング4〔他覚的検査〕
【第12回】人工内耳装用効果の評価と指導1
【第13回】人工内耳装用効果の評価と指導2
【第14回】人工内耳装用効果の評価と指導3
【第15回】総括
評価方法
(基準等)
定期試験で評価します(100%)。*ノート・プリント・教科書等の持ち込み不可
3分の1以上の欠席は失格、20分以上の遅刻、早退、退出は欠席とみなします。
また、遅刻・早退・退出は、2回で欠席1回とみなします。
私語は減点対象とします。
授業外の学修
(予習・復習)
配布プリントによる予習・復習を行うこと。
レポート課題あり。
教科書・
参考書
【テキスト】
1)言語聴覚士のための聴覚障害学 編集 喜多村 健 医歯薬出版 4200円
2)配布資料
【参考図書】
〔アドバンスト〕
1)本庄巖(1999)人工内耳.中山書店
2)特集「補聴器と人工内耳-最近の進歩と将来展望」.JOHNS,2008,9月号,東京医学社
3)特集「人工中耳・人工内耳の今」.JOHNS,2004,1月号,東京医学社
参照URL
1.人工内耳あれこれ人工内耳友の会[ACITA]による人工内耳の解説
質疑応答
研究室にて随時受け付ける。
備考
言語聴覚士国家試験受験資格を取得するための必修科目。
画像
ファイル
更新日付2015/01/16 14:52:16