開講年度2015
科目名日本語の表現Ⅱ
(全)開講学科日本文化学科 2013年度以降入学
日本文化学科 2004-2012年度入学
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者石黒 由香里
単位数2
曜日・時限秋学期 金曜日 3時限
キャンパス


サブタイトル
情報伝達文の表現分析
科目のねらい
 「日本語学Ⅰ・Ⅱ」などで学んだことをもとに、「新聞」などをテクストとしながら、日本語の表現の特質について理解し、分析する力を養い、日本語研究をすすめるために必要な能力を身につけます。
 具体的には、情報を伝達することを第1の目的として書かれた文章の分析を通して、情報伝達のための文章の持つ特質を考えていきます。分析対象テクストとして、様々な形態の言語情報が見られる「新聞」を用います。新聞は、見出し・写真・グラフなどと記事の内容との関係など、新聞特有の表現を考えることができる一方、論説意見文・随筆・広告文など、さまざまなジャンルの文章を比較検討する素材としても有効だと考えられます。とくに、社説の分析を通して、意見を述べる文章の表現の特質を理解するとともに、それを生かして、自らの文章表現力も磨いてください。
到達目標
1 情報伝達文に見られる表現の特質を理解し、情報を的確に伝える文章を書くことができるようになる。
2 社説(=意見文)を分析する際に活用できるいくつかの〈観点=ものさし〉を理解し、それに従ったテクストの分析ができるようになる。
3 グループでの意見交流により、様々な意見を集約しまとめる力を養い、自らの考えをより深めることができるようになる。
授業の内容・
計画
1 新聞の表記と語彙
2 社説の表現(1) 随筆と意見文。
3 社説の表現(2) 接続表現からの分析。
4 社説の表現(3) 指示表現からの分析。
5 社説の表現(4) 接続表現と指示表現の境界。
6 社説の表現(5) 反復表現からの分析。
7 社説の表現(6) 反復表現分析表の作成。
8 社説の表現(7) 叙述表現からの分析。
9 社説の表現(8) 文章の構造の分析。
10 社説の表現(9) 新聞社による表現の相違。
11 記事の表現(1) 「できごと」を伝える表現の分析。
12 記事の表現(2) 見出しの表現の分析。
13 広告の表現    行動を導く表現の分析。
14 論文の表現    論文の表現の特徴。
15 まとめ
評価方法
(基準等)
1 授業中に提出を求めるミニレポート 50%
  ・授業の内容が理解できているか。
2 レポート「新聞社説の表現分析」 50%
  ・授業で学んだ分析の観点に従って分析・考察できているか。
授業外の学修
(予習・復習)
予習として
 授業で使用するテクストは、随時配布するので、指示された分析資料等を、熟読してくること。
復習として
 各自、任意の社説、および自身の書いた意見文を準備し、授業で扱った分析の観点等に従って、 随時分析を試みること。また、自身の意見文を、分析したことがらをもとに、よりわかりやすい文章に書き改めること。
 事件報道記事、表現に特徴の見られる記事の見出し等、随時指示する新聞記事等を収集し、分析を試みること。
教科書・
参考書
教科書 
使用しません。毎講、ハンドアウトを配布します。整理して毎講持参してください。
ただし、分析素材として、1週間分程度の新聞が必要です(1講目に持参する必要はありません)。

参考書
授業の中で、以下に掲げる書籍の関連する箇所を指示します。学びを深めたい時に活用してください。
1 高崎みどり他編『ここからはじまる文章・談話』(ひつじ書房 2008年 ¥2,000+税)
2 寺村秀夫他編『ケーススタディ 日本語の文章・談話』(おうふう 1990年 ¥1,900+税)
3 多門靖容他編『ケーススタディ 日本語の表現』(おうふう 2005年 ¥1,800+税)
参照URL
質疑応答
授業の前後に、3号館3階・文学部事務室(講師控え室)にて対応します。
なお、授業前(12:40~13:30)は、あらかじめメール(アドレスは備考欄参照)にてアポイントをとってください。
備考
欠席が3分の1を越えた場合は、単位を認めません。また、授業中の私語は厳禁です。

テクストの分析などについて、グループで意見交流したり、全体に向けて発言を求めたりすることがあります。その際は積極的に参加してください。

また、毎日、新聞に目を通す習慣をつけましょう。

質問は、下記アドレスまで。
「件名」に学籍番号と氏名を必ず書いてください。
 i.yukari@nifty.com
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更新日付2015/02/06 16:42:39