開講年度2015
科目名日本史専門講読A-Ⅱ
(全)開講学科歴史学科 2013-2014年度入学
歴史学科 2002-2012年度入学
開講種別秋学期
対象学年3年
担当者福島 金治
単位数2
曜日・時限秋学期 月曜日 2時限
キャンパス


サブタイトル
信長以前の織田氏を知る
科目のねらい
 中世文書や記録を読むことで資料読解の能力を高め、戦国期の領主や地域の様相を知り、当時の社会を知るための基礎的知識を身につける。特に、織田信長の関係文書という身近な素材を読むことで、地域のなりたちや戦国大名の支配のありかたを理解する。
到達目標
 織田信長の天文18(1549)年から弘治元(1556)年までの活動を史料を読む。この時期は、父織田信秀が死に信長が弾正忠家を継承する時期に当たる。熱田社・津島社・笠寺などの寺社を勢力下に置き、旧来からの加藤氏らの家臣を維持し、権力をかためる時期にあたる。史料を講読することで、織田氏の活動や在地支配のありかたを学び、尾張の地域社会の様相を理解することができる。
授業の内容・
計画
 1 「織田氏関係文書」について(レクチュア)
 2 織田信長の熱田八ヶ村宛ての制札
 3 尾張万性寺・笠覆寺などの寺院と交通
 4 浅井氏の熱田社への寄進と織田信秀の安堵
 5 信長の笠寺別当職の安堵
 6 天文20年、将軍足利義藤の仲介による信秀と今川義元の和睦
 7 尾張国内の織田家一族と美濃斎藤氏
 8 織田信秀の死去と葬儀
 9 信長による国内寺社の所領安堵
 10 信長の家臣加藤・大森氏らの商業活動
 11 天文22年、信長と斉藤道三の会見
 12 織田信勝・勝秀子らと尾張国内寺院
 13 天文23年、信長の清洲城譲渡と那古野城主へ
 14 信長と家臣服部・祖父江氏ら-「俵子船」、河川流通の掌握-
 15 鳴海城をめぐる信長と今川義元の戦い
評価方法
(基準等)
 テスト75%、小テスト25%。期間内には小テストを行い、筆記試験を行う。なお、出席は当然のことである。
授業外の学修
(予習・復習)
1、文書・資料の形式や言葉は
 『織田信長家臣人名辞典』などで不明なことは調べてみよう。
2、人名など
 鎌原恒「室町時代における尾張国守護代織田氏の系譜に関する考察」(『中央史学』27)、柴裕之編『尾張織田氏』、『名古屋市史』などを使って調べてみよう。
教科書・
参考書
 教材は『愛知県史 資料編10 中世3』に収録されている文書をプリントで配布する。
参照URL
1.東京大学史料編纂所
質疑応答
 授業中、質問する。また、わからないことがあったら、研究室に来てほしい。
備考
高校時代に使った国語辞書・古語辞書・電子辞書を毎回持参する。
妙興寺や津島社など関連する場所に出向いてみよう。きっと、面白いことに気づくだろう。
画像
ファイル
更新日付2015/02/06 13:30:56