サブタイトル | | ドイツ語圏における同化ユダヤ人の活躍と反ユダヤ主義の拡大 |
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科目のねらい | | 近代に入ると西ヨーロッパのユダヤ人たちは居住地の社会に同化し、その発展の強力な担い手となった。とりわけドイツ語圏では、ユダヤ人の寄与によって豊かな文化的果実が実る。しかしそれは皮肉なことに反ユダヤ主義の台頭を促し、ついには20世紀、ナチスによるユダヤ人虐殺へと至る。啓蒙主義の理想のもとに実現したユダヤ人解放と同化は、なぜ、人類史上で最も忌まわしい惨劇を招くことになったのだろうか? この講義では、19世紀以降ドイツ語圏において活躍した著名ユダヤ人の生涯と業績を手がかりにしながら、日本ではあまり知られていないユダヤ人のドイツ文化への寄与について紹介する。また同時に、ドイツとユダヤとの幸福かつ悲劇的な関係について考察する。 |
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到達目標 | | 民族/宗教/言語の問題は今後ますます重要となっていくだろう。学生諸君はこの講義を通して、みずからこうした問題について考えるための視座を、手に入れてもらいたい。 |
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授業の内容・ 計画 | | 第1週 ガイダンス 第2週 19世紀初頭ベルリンのユダヤ人女性によるサロン文化 第3週 詩人ハインリヒ・ハイネ 第4週 音楽家フェーリクス・メンデルスゾーン=バルトルディ 第5週 反ユダヤ主義の台頭とシオニズム 第6週 シオニズム運動指導者テオドール・ヘルツル 第7週 『屋根の上のバイオリン弾き』に見る東方ユダヤ人の生活とその迫害(1) 第8週 『屋根の上のバイオリン弾き』に見る東方ユダヤ人の生活とその迫害(2) 第9週 作家フランツ・カフカ 第10週 作家シュテファン・ツヴァイク 第11週 ナチスの台頭とその反ユダヤ主義 第12週 ナチス政権下のユダヤ人虐殺 第13週 詩人パウル・ツェラン 第14週 戦後ドイツにおける過去との取り組みと、新しいユダヤ系ドイツ人 第15週 文芸評論家マルセル・ライヒ=ラニツキ |
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評価方法 (基準等) | | |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 講義を十分理解するためには世界史の基本的な知識が不可欠なので、講義内容の背景で理解できなかったことは,各自調べておくこと。 |
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教科書・ 参考書 | | |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | |
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備考 | | 秋学期開講の「ヨーロッパの文化と社会Ⅱ/特定主題科目Ⅴ-Ⅱ」は独立した講義だが、その内容は春学期開講の「ヨーロッパの文化と社会Ⅰ/特定主題科目Ⅴ-Ⅰ」を引き継いでいる。秋学期から受講する場合は,それを十分に踏まえ自分なりに必要な知識を得ておくこと。 なお毎時間、授業内容に関する「小論」を書いて提出してもらう。それが平常点となる。真剣な受講態度で臨まないと十分な平常点を取る事はできないので、それをよく承知の上、登録する事。 また30分以上の遅刻、授業中の私語、退出、スマホ等の操作は厳禁とする。 |
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更新日付 | | 2015/02/12 08:42:14 |