サブタイトル | | |
|
科目のねらい | | 言語哲学は論理学に隣接する哲学の一分野で、しかも厳密な意味での論理学とは異なり、言語学、文化人類学、心理学といった様々な経験科学との交流も活発であるという点で、広範な問題意識へと連なる刺激的な研究領域をなしている。言語哲学は言語という現象への驚き、ある一定の空気の振動なりインクの染みが他の振動や染みにはない一定の意味をもつ、という現象への驚きから出発する。たとえば日本語話者にとって、「ぼくはサッカーが好きだ」というインクの染みには意味があるのに、「ぼくはササッサーがススッスーだ」とか「だぼく好きはがサッカー」には意味がないのはなぜだろうか。あらゆる有意味な表現をあらゆる無意味な表現から区別する、統一的な意味の理論は存在するのだろうか。この授業では、現代論理学をルーツにもつ分析哲学の議論を主に辿りながら、言語という現象の不思議さに迫ってみたい。 |
|
|
到達目標 | | ・現代言語哲学について基本的な知識を得る。 ・言語という現象の不思議さを実感し、言語に対する興味を深める。 ・言語哲学を経由して、論理学の問題意識がその他の哲学的問題やさらには他の学問領域にまで拡がっていく様を理解する。 |
|
|
授業の内容・ 計画 | | 第1回:ガイダンス 第2回:指示の理論I(確定記述I)/[1]pp.15-21, [2]pp.13-28. 第3回:指示の理論II(確定記述II)/[1]pp.21-44, [2]pp.28-41. 第4回:指示の理論III(固有名I)/[1]pp.51-63, [2]pp.43-52. 第5回:指示の理論IV(固有名II)/[1]pp.63-96, [2]pp.52-64. 第6回:意味の理論I(伝統的な意味の理論)/[1]pp.107-122. 第7回:意味の理論II(使用説)/[1]pp.125-138, [2]pp.149-150. 第8回:意味の理論III(検証説)/[1]pp.165-181, [2]pp.65-81. 第9回:意味の理論IV(真理条件説)/[1]pp.185-208. 第10回:意味懐疑論/ [2]pp.83-101. 第11回:語用論I(意味論的語用論)/[1]pp.229-238. 第12回:語用論II(言語行為論)/[1]pp.241-258, [2]pp.139-148. 第13回:言語的相対論(サピア=ウォーフの仮説)/[2]pp.103-126. 第14回:私的言語論 /[2]pp.155-171. 第15回:まとめ |
|
|
評価方法 (基準等) | | |
|
授業外の学修 (予習・復習) | | ・毎回の復習として、後で振り返ったときに自分で授業の流れと内容が再現できるよう、板書を補いつつノートを整理しなおす。そのさい、消化不良だと思われる点については、下記参考文献(図書館所蔵)を参照する、あるいは次回授業のコメントカードを利用して質問する、等々して疑問点を解消する。 |
|
|
教科書・ 参考書 | | 参考文献[1]:W.G.ライカン『言語哲学―入門から中級まで』勁草書房(2005) 参考文献[2]:服部幸裕『言語哲学入門』勁草書房(2003) |
|
|
参照URL | | |
|
質疑応答 | | 研究室は2413、オフィスアワーは月曜日、水曜日、金曜日の13:00~14:00です。オフィスアワー外でもできるかぎり対応します。 |
|
|
備考 | | |
|
画像 | | |
|
ファイル | | |
|
更新日付 | | 2015/02/04 12:30:47 |