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科目のねらい | | 教育というと、多くの人が、学校で教え学ぶことだと思っています。「教育=学校」と言っても過言ではないほど、学校は私たちの人となりや生活のありかたにまでも深くかかわるものとなっているのです。しかし、私たちが小、中、高と通ってきたような学校は、たかだか百数十年ほどの歴史を持つ制度でしかありません。学校の起源は数千年前の古代エジプトやバビロニアや中国などにまで遡ることができますが、それから考えると、私たちが小学校から数えて10余年のあいだ通い、一日の大半を過ごしてきた今現在の学校は、制度としては非常に新しいものなのです。 私たちがこれまで慣れ親しんできた学校は、近代公教育と呼ばれています。学校は近代社会がつくりだしたひとつのシステムであり、ゆえに、近代社会固有の人間観や構成原理が今もなお学校のありかたを規定していると言えます。この授業では、私たちが通ってきた(そして今も通っている)学校というものを、一歩外に立って見ること、つまり、学校を相対化して見ることを試みます。このことによって、これから学校がどのような道を歩んでいけばよいのかを考えるひとつの手がかりを得たいと考えています。 |
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到達目標 | | 学校の歴史を概観し、近代学校が社会においてどのような必要性のもとに成立したのかを理解する。 近代学校が抱える問題を、学校を支える社会の変化をふまえて理解する。 |
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授業の内容・ 計画 | | 〈第1回〉 introduction 〈第2回〉 学校とはどのような場か? 〈第3回〉 学校の歴史(1):ラテン語から母国語へ 〈第4回〉 学校の歴史(2):コメニウスと近代学校 〈第5回〉 近代公教育とは? 〈第6回〉 近代社会の特質 〈第7回〉 近代社会の人間観 〈第8回〉 日本における近代公教育制度 〈第9回〉 近代国民国家と言語政策 〈第10回〉 国民形成装置としての学校 〈第11回〉 日本における近代公教育制度 〈第12回〉 工場と学校の論理 〈第13回〉 勤勉イデオロギーと学校 〈第14回〉 歴史的転換点に立つ学校 〈第15回〉 まとめ |
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評価方法 (基準等) | | 定期試験 試験は論述形式です。授業内容をしっかりと習得したうえで論を展開することを求めます。 |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 授業では多くのレジュメ・資料が配付されるので、授業後に読み返し、理解を深めること。 わからない点があれば、積極的に質問すること。 |
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教科書・ 参考書 | | @参考文献 田嶋一他編『新しい教育原理』有斐閣アルマ、2009年 田中克彦『ことばと国家』岩波新書、1981年 桜井哲夫『「近代」の意味 制度としての学校・工場』NHKブックス、1984年 その他随時紹介 |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | 授業期間中の毎週火・水・木の昼休みに、2号館2階講師控室にて対応します。 |
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備考 | | 授業では出席をとります。2/3以上の出席がない場合は失格します(公欠は出席扱いしません)。 |
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更新日付 | | 2015/02/09 12:36:20 |