開講年度2015
科目名司法制度入門
(全)開講学科現代社会法学科 2013年度以降入学
現代社会法学科 2007-2012年度入学
開講種別春学期
対象学年1年
担当者石田 倫識
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 4時限
キャンパス


サブタイトル
司法制度の概要と司法改革の現在
科目のねらい
(1)我が国の司法制度に関する基礎的知識を修得させること。

(2)我が国の司法制度が抱える諸問題を認識し、その原因を考察するとともに、合理的な解決に向けた検討を行う能力を涵養すること。
到達目標
(1)これから法学専門科目を履修していくうえで必要となる共通基礎知識を修得すること。

(2)司法制度に関する基礎的文献を読解する能力を身に着けること。

(3)諸外国の司法制度に関する知見を踏まえ、我が国の司法制度に対する問題意識を涵養することで、司法制度が抱える根本的問題について批判的に分析する能力を身に着けること。
授業の内容・
計画
【授業方法の形式】
授業は基本的には講義形式で進めますが、関連ビデオの視聴等も行います。また、いくつかのテーマについては、一通りの基本的な説明を終えた段階で、各受講生に、関連文献の調査・研究を行ってもらい、レポートを作成してもらったうえで、討論形式の授業を行う予定です。

【授業の内容・計画】 
本講義では、民・刑事手続の概要を簡単に確認したうえで、特に刑事司法制度に焦点を当て、諸外国との比較も踏まえながら、日本の(刑事)司法制度の特徴や問題点などを批判的に分析・検討していきます。また、司法制度の歴史、司法制度の担い手(裁判官・検察官・弁護士)に関する諸問題、さらに、今日的な問題として、司法制度改革、とりわけ国民の司法参加(裁判員制度・検察審査会制度)や、現在、立法課題とされている新しい捜査手法(司法取引等)や被疑者取調べの可視化等の問題についても取り上げていきます。以下に、授業で取り上げる具体的なテーマのうち、特に中心的に扱うテーマを掲げます。

(1)司法制度の概要とその歴史
三審制度、裁判官の独立と司法行政、司法の危機、法曹一元論、司法制度改革の歴史等

(2)裁判手続の概要 ~刑事手続を中心に~
民・刑事手続の概要、日本の刑事裁判の特徴とその問題点(精密司法、人質司法、代用監獄制度等)、近年の誤判冤罪事件等など

(3)司法制度改革の現在
法曹養成と法曹人口の問題、諸外国における国民の司法参加(陪審・参審制度)と日本の裁判員制度、刑事司法改革(取調べの可視化及び新たな捜査手段の導入)等
評価方法
(基準等)
成績評価は、定期試験(100点)で行います。
授業外の学修
(予習・復習)
毎回の講義後に、次回までに予習すべき内容として、教科書の該当頁を指定します(概ね30頁前後)。次回の講義までに2回は目を通し、基礎的な専門用語等に関する知識・定義等については、講義前にある程度、押さえておいてください。講義後は、配布レジュメ・資料及び自身のノートを中心に見直しを行ったうえで、改めて教科書の該当頁を熟読玩味し、正確な理解ができているかを確かめてください。そのうえで関連文献に挑戦してください(関連文献は下の【参考書】のほか、講義のなかでも適宜紹介します)。
教科書・
参考書
【教科書】
市川正人ほか『現代の裁判(第6版)』(有斐閣、2013年)

【参考書】
木佐茂男ほか『テキストブック現代司法』(日本評論社、2009年)、佐藤幸治ほか『司法制度改革』(有斐閣、2002年)、守屋克彦『日本国憲法と裁判官』(日本評論社、2010年)、新藤 宗幸『司法官僚』(岩波書店、2009年)、瀬木比呂志『絶望の裁判所』(講談社、2014年)、同『ニッポンの裁判』(講談社、2015年)、川崎英明・三島聡(編)『刑事司法改革とは何か』(現代人文社、2014年)、田高寛貴ほか『リーガル・リサーチ&リポート』(有斐閣、2015年)
参照URL
質疑応答
質問は講義終了後に受け付けます。オフィス・アワー(月2限)の時間帯は、研究室(6510室)にて、質問等を受け付けますので、ご遠慮なく、お立ち寄りください。時間外でも、研究室在室中は質問を受け付けます。
備考
(1)講義中は私語厳禁です。講義途中の入退室は自由ですが、他の受講生の迷惑にならないようにお静かにお願いします。

(2)配布資料・レジュメ等については残部を6号館のレジュメボックスに入れておりますので、欠席等で受け取っていない受講生は、次回の講義前までに、必ず自分で取りに行くようにしてください。
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ファイル
更新日付2015/02/12 12:13:47