サブタイトル | | |
|
科目のねらい | | 「日本語学Ⅰ・Ⅱ」などで学んだことをもとに、「文章」という単位のテクストを用いながら、日本語の表現の特質について理解し、分析する力を養い、日本語研究・文学研究をすすめるために必要な能力を身につけます。 具体的には、みなさんが小学校・中学校・高校の国語の教科書で目にしたことのある短編物語・短編小説などをテクストとして、そこに描かれているさまざまなことがらについて、「表現の分析」を試みていきます。〈読解〉=〈主題の追求〉のような高校までの読みではなく、〈授業の内容・計画〉に掲げたような観点からテクストを「分析する」ことを通して、日本語の表現の多様性に目を向け、これまでとは異なる文学作品の楽しみ方に気づいてください。 |
|
|
到達目標 | | 1 文学作品の分析を通して、日本語の表現の様々な特質について理解する。 2 短編物語・短編小説を分析する際に活用できるいくつかの〈観点=ものさし〉を理解し、それに従ったテクストの分析ができるようになる。 3 グループでの意見交流により、自身の考えを他者に説明する力や他者の意見を理解する力を養い、自らの考えをより深めることができるようになる。 |
|
|
授業の内容・ 計画 | | 1 表現から読むとは 表現分析の概要の説明。 2 話者と視点(1) 文学作品における、話者(語り手)と視点について。 3 話者と視点(2) 一人称視点・三人称視点の特徴と表現効果について。 4 話者と視点(3) 視点の移動の表現効果について。 5 話者と視点(4) 二人称作品の表現効果について。 6 人物の呼称(1) 呼称にみる、語り手の意識について。 7 人物の呼称(2) 呼称の変化にみる、登場人物の変化について。 8 主役と対役 登場人物の設定について。 9 作品の構成(1) 対比の構造について。 10 作品の構成(2) クライマックスと全体構造について。 11 オノマトペ オノマトペの普遍性と独創性について。 12 色彩語 色彩語の暗示効果について。 13 象徴 象徴表現が作品にもたらすものについて。 14 表記 表記の表現効果について。 15 まとめ 各人の分析の意見交換。 |
|
|
評価方法 (基準等) | | 1 授業中に提出を求めるミニレポート 50% ・授業の内容が理解できているか。 2 レポート「文学作品の表現分析」 50% ・授業で学んだ分析の観点に従って、作品を分析できているか。 |
|
|
授業外の学修 (予習・復習) | | 予習として 毎回、その講で扱う【分析資料】を指示するので、熟読してくること。 復習として 各自、任意の短編小説(ごく短いものでよい)を3作品準備し、授業で扱った分析の観点に従って、随時分析を試みること。分析内容は配布シートに記入し、第15回の講義の中で、分析したことがらについて意見交換を行います。 |
|
|
教科書・ 参考書 | | 教科書 使用しません。毎講、ハンドアウトを配付します。 また、分析の対象とするテクストは、【分析資料】として随時配付します。 相当な枚数になりますが、整理して毎講持参してください。
参考書 授業の中で、以下に掲げる書籍の関連する箇所を指示します。学びを深めたい時に活用してください。 1 多門靖容他編『ケーススタディ 日本語の表現』(おうふう 2005年¥1,800+税) 2 石黒圭『よくわかる文章表現の技術』Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ(明治書院 2005・6・7年・9年 各¥1,900+税) |
|
|
参照URL | | |
|
質疑応答 | | 授業の前後に、3号館3階・文学部事務室(講師控え室)にて対応します。 なお、授業前(12:40~13:30)は、あらかじめメール(アドレスは備考欄参照)にてアポイントをとってください。 |
|
|
備考 | | 欠席が3分の1を越えた場合は、単位を認めません。また、授業中の私語は厳禁です。
作品の分析などについて、グループで意見交流したり、全体に向けて発言を求めたりすることがあります。その際は積極的に参加してください。
連絡の際は、下記アドレスまで。 「件名」に学籍番号と氏名を必ず書いてください。 i.yukari@nifty.com |
|
|
画像 | | |
|
ファイル | | |
|
更新日付 | | 2015/02/06 16:41:54 |