サブタイトル | | |
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科目のねらい | | ユダヤとドイツと聞いて最も多く連想されるのは、20世紀のナチス・ドイツによるユダヤ人迫害と虐殺だろう。しかし、すでにドイツ国家成立以前からユダヤ人は今日のドイツ語圏地域に定住しており、彼らとドイツ人の長い関わりの歴史においては、摩擦だけでなく、豊かな文化的・社会的果実が結ばれたことも、まぎれもない事実である。 この講義では、まずユダヤ人の歴史を聖書時代にまでさかのぼり、その後離散した彼らがヨーロッパに定住し、差別を受けながらも近代初頭にはヨーロッパ社会と文化、とりわけドイツ語圏のそれに同化するまでの過程をたどる。その際、ドイツ語圏に生きた幾人かのユダヤ人の生涯と功績を取り上げて、理解の助けとする。 |
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到達目標 | | 昨今、「民族」、「国家」,あるいは「宗教」といった類いの言葉を用いた言説を多く聞く。学生諸君はこの講義を通して、異なる文化/民族/宗教間の出会いと摩擦、そして融和の可能性について考察するための視座を獲得してもらいたい。 |
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授業の内容・ 計画 | | 第1週 ガイダンス 第2週 今日のエルサレム 第3週 旧約聖書に見るユダヤ人の歴史 第4週 祖国喪失と離散 第5週 ユダヤ教とユダヤ人の生活 第6週 ヨーロッパ定住とキリスト教世界との関わり 第7週 中世のユダヤ人差別 第8週 『ベニスの商人』に見るユダヤ人の生活と差別(1) 第9週 『ベニスの商人』に見るユダヤ人の生活と差別(2) 第10週 女性商人グリックル・バス・ユダ・ライプ(1) 第11週 女性商人グリックル・バス・ユダ・ライプ(2) 第12週 宮廷ユダヤ人 第13週 啓蒙主義とユダヤ人解放 第14週 啓蒙思想家モーゼス・メンデルスゾーン 第15週 同化とウィーン体制下の反動 |
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評価方法 (基準等) | | |
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授業外の学修 (予習・復習) | | 十分な理解のためには世界史の基本的な知識が不可欠なので、講義内容の背景で理解できなかったことは,各自調べておくこと。 |
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教科書・ 参考書 | | |
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参照URL | | |
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質疑応答 | | |
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備考 | | 春学期開講のこの「ヨーロッパの文化と社会Ⅰ/特定主題科目Ⅴ-Ⅰ」は独立した講義だが、その内容は秋学期開講の「ヨーロッパの文化と社会Ⅱ/特定主題科目Ⅴ-Ⅱ」に引き継がれる。理解をさらに深めるには、秋学期も連続して受講することが望ましい。 なお、毎時間、授業内容に関する「小論」を書いて提出してもらう。それが平常点となる。真剣な受講態度で臨まないと十分な平常点を取る事はできないので、それをよく承知の上、登録する事。 また、30分以上の遅刻、授業中の私語、退出、スマホ等の操作は厳禁とする。 |
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更新日付 | | 2015/02/12 08:41:29 |