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授業の概要 (目標) | | えー、この講義担当の武田です。 企業が取引をするときには必ずお金を支払わなければなりません。お金の支払い方のことを決済手段といいます。この決済手段のうちの1つに、手形というものがあります(お相撲さんがサイン代わりに配る色紙ではありません)。特に、銀行からなかなか金を借りられない中小・零細企業が間に合わせのお金を確保する手段によく使ってます。「男はつらいよ」で桂梅太郎さん(一般的にタコ社長と称される)が、毎度のように手形の期限を気にしてますが、まさにそれです。 この手形は零細企業の社長さんに限らず、一般人も振り出すことがあります。自発的に振り出すこともあれば、騙されて振り出すように強要されることもあります。手形は一度振り出すと、厳格な支払義務を課せられ、それでもって倒産せざるを得ないという羽目に陥るという、怖いものでもあります。 皆さんはそのような怖い手形について理解を深め、今後怖い目に合わずに生活できるすべを身につけましょう。 |
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授業の内容・ スケジュール | | 本講義は法律学科開講科目ですから、法律を条文に沿ってなるべく体系的に勉強することになります。ただ、伝統的な手形小切手法の解釈は、物事を延々と抽象的に考えなければならないというかなりな苦行を、皆さんに強いることになります。そこで、私のほうでなるべく具体的事例を提供して、抽象的な手形法を具体的に理解できるように努力してゆきます。
1.手形小切手法概論 手形の種類 小切手との異同 銀行取引における手形関係:当座預金契約 手形の現代的機能:融通手形・一括手形・荷為替 2.手形行為 手形の性質:手形理論の実用性? 手形要件と白地手形 手形署名 無権代理と手形偽造 3.手形譲渡とそれを支える制度 裏書 裏書の効力:裏書連続 手形抗弁:「権利濫用の抗弁」 善意取得 4.手形決済 支払 遡求 利得償還請求権
私が配布するレジュメには様々な事例・クイズが掲載されています。このクイズを解くことにより、教科書に書かれているような抽象的な・小難しい説明を具体的な・分かり易い説明へと解きほぐす、といった方法で講義を行います。 |
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評価方法 (基準等) | | 定期試験によって評価するのが原則です。ただ、講義の途中で皆さんに対し、配布レジュメに載っているクイズについて質問をし、良い答えが出たらボーナスポイントを与え、これを合わせて成績評価をします。試験一発勝負が苦手な人は、クイズ大会に参加してください。クイズ大会のときは沈黙は禁です。ただ、履修者数が多すぎてしまうとクイズ大会を開催することができないかもしれません。 |
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テキスト・ 参考文献 | | テキスト:森本滋編著『手形法小切手法講義』(成文堂、第2版、2010年)【325.6/0478】 参考書:落合誠一=神田秀樹編『手形小切手判例百選[第六版]』(有斐閣、2004年)【32/B11】、木内宜彦『手形法小切手法(企業法学Ⅲ)』(勁草書房、第二版、1982年)【325/0262】(契約説)、鈴木竹雄(前田庸補訂)『手形法・小切手法』(有斐閣、新版、1992年)【320.8/00/0115】(創造説)、高窪利一『現代手形・小切手法』(経済法令、三訂版、1997年)【325.6/0421】(所有権説)。 |
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備考 | | 六法と教科書は必携です。講義の性質上、民法総則と契約法の理解は不可欠ですが、本学のカリキュラム上、それらの知識を十分に備えていない学生が多いことが想定されますので、必要に応じて民法の初歩的講義も組み込む予定です。 |
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更新日付 | | 2014/08/15 11:32:49 |