開講年度2014
科目名化学実習Ⅱ B
開講学科歯学部歯学科 2002-2014年度入学
(全)開講学科歯学部歯学科 2002-2014年度入学
部門教養  
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者宮内 憲一
来住 準一
クラス
単位数1
曜日・時限秋学期 月曜日 4時限
キャンパス


サブタイトル
授業の概要
(目標)
 秋期は二年次以降、生化学、生理学、薬理学、病理学などを学ぶ場合の基礎となる生体の基本物質について実験を混えながら学習する。そのためには有機物質についてその構造や性質を身につけることが必須である。従って秋期の前半は教科書に加えて英語プリントも教材にした有機化学の勉強を行う。歯科医学も英語で発表し討論するのが当り前となってきている。その意味でも、基礎となるtechnical termsは英語で書けるようになって欲しい。また、歯科の二大疾患の1つ、う蝕の概念を実験を通じて把握する。春期に引き続き、共に大人になるための学習時間をできるだけとるつもりである。進度は学生の理解度に応じて遅くなることもある。
授業の内容・
スケジュール
【1~2回】
 (講義項目)
有機化合物とは・炭素の構造と性質・化学結合
 (講義内容・到達目標)
有機物質を生み出しているもとである炭素の性質を理解し、それにもとづき有機物質を分類する。また、それらの命名法も理解する。
【3回】
 (講義項目)
芳香族化合物
 -構造と性質-
 (講義内容・到達目標)
生体内でもベンゼン環をもった分子が多い。なぜその形が安定しているのか。どんな反応性を有しているのか。命名法も身につける。
【4回】
 (講義項目)
有機化合物の立体化学
 -異性体-
 (講義内容・到達目標) 
少ない元素で多様な分子を生じる理由の1つに異性体がある。それらを理解する。
立体異性体が生体内ではどのように機能しているかも知ること。
【5~6回】
 (講義項目)
有機化学反応の特徴と官能基の性質
 (講義内容・到達目標)
有機化学反応の成因と種類や反応機序を理解する。官能基のいくつかについてその命名法と特徴を理解する。
【7回】
 (講義項目)
生体基本物質の化学
 -糖質・脂質の構造と性質-
 (講義内容・到達目標)
糖質・脂質の基本構造を知り、その性質の生じる理由を理解する。生体内ではどのように機能しているのかも把握する。
【8回】
 (講義項目)
生体基本物質の化学
 -タンパク質の構造と性質-
 (講義内容・到達目標)
同様にタンパク質の構造や性質を理解する。とくにその構成単位であるアミノ酸の性質を知る。
【9回】
 (講義項目)
生体基本物質の化学
 -核酸の構造と性質-
 (講義内容・到達目標)
核酸の構造や働き、ATPなどの構造と働きも含め理解する。基本的なタンパク合成過程等も理解すること。
【10回】
 (講義項目)
比色定量法と光電比色計の取扱い
 (講義内容・到達目標)
水溶液中の溶質濃度を簡便に測定できる光電比色計の原理を知り、その扱いに慣れること。また、その応用として未知濃度検体の濃度を比色法により決定する。
【11回】
 (講義項目)
う蝕
 -その発症と唾液の影響-
 (講義内容・到達目標)
う蝕はどのようにして発症する疾患かを実験を通して理解し、二年次以降の学習で展開される教科を理解できるようにする。
【12~14回】
 (講義項目)
う蝕に対するフッ素の効果
 -歯の硬組織の組成-
 (講義内容・到達目標)
フッ素の化学的性質がう蝕抑制に作用していることを実験を通して知り、う蝕の概念をより深く身につけること。また歯の硬組織がどんな組成であるかを実験結果から推察する。
【15回】
 (講義項目)
有機物質各論①・②
①水誘導体としてのアルコール、エーテル、チオール、およびフェノール
②カルボニル化合物(アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル)およびアミン、アミド、複素環化合物
 (講義内容・到達目標)
上記有機化合物の基本構造・命名および基本的な性質が理解できること。
【予備】
 (講義項目)
酸化還元反応
 -アスコルビン酸の定量-
 (講義内容・到達目標)
ビタミンCの、茶等における含量を測定し、その生体内での働きを理解する。今迄の学習が実験や生体を知る上でどんなに重要かも理解する。原則として実習単位不足者のための実習項目である。
評価方法
(基準等)
化学Ⅱ…3回に分けてテストを実施(各30~35点で合計100点分)および毎回の小レポ    ート(合計15~20点分)を総合判定する。
化学実習Ⅱ…実習態度・実習製作物・レポートを総合判定する。原則的にペーパー試験     は行わない。
テキスト・
参考文献
教科書 生活の基礎化学(東京教学社)
    化学実習指針(化学教室編)
参考書 マクマリー有機化学概説(東京化学同人)
参照ホーム
ページ
備考
宮内の居室(研究室) 4号館2階 化学教室 内線3121 (不在の場合3120)
E-mail ken1chem@dpc.agu.ac.jp
質問や相談は居室時には常時受け付けるが、講義時間で不在の時もあるので、化学教室に確認すること。
画像
ファイル
更新日付2014/08/15 11:32:56