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授業の概要 (目標) | | 【授業の概要】 哲学とは、日ごろ問わないことを問うてみる学問であり、みなさんが専攻しているすべての学科の基礎でもあります。 とくに、いま、あらためて「社会のあり方」と一人ひとりの「生きる意味」が問い直されています。たとえば「税や年金、健康保険料をだれがどれだけ負担すべきか」、「格差はどの程度まで許容されるか」といったことが議論されています。 こうしたテーマには、さまざまなアプローチが可能ですが、この授業では、春学期に引き続き、身近な例を引き合いに出しつつ社会哲学の基礎知識を分かりやすく紹介しながら、既存の体制が崩壊しつつある今、進むべき道をみなさんとともに模索してまいります。「正解」を教わろうとする姿勢は捨ててください。自分で考えてみること、哲学してみることが大切です。哲学Ⅰでは古代から近代の思想を扱いました。哲学Ⅱでは現代の議論を紹介します(全体を把握するために哲学Ⅰのシラバスもご覧ください。ただし、哲学Ⅰを履修している必要は必ずしもありません)。
【授業の目標】 哲学の主なトピックスを一通り学習することで、大学生にふさわしい教養を身につけ、3・4年次の各自の専門分野に哲学の内容を応用できるように導いていきます。同時に、この授業を通して、大学生にふさわしい思考力、議論力、論述力を習得します。これも哲学の重要な要素です。 |
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授業の内容・ スケジュール | | 以下、授業で扱いたい項目を列挙します。ただし、みなさんの質問や意見、時事的な出来事により順序が変わる可能性がありますので、了承していただける方のみ登録をしてください。哲学Ⅰの内容も確認しながら、全体と部分を往復して説明していきます。
1、問題提起 ヴィトゲンシュタイン『倫理についての講話』 2、近代民主主義 トクヴィル『アメリカのデモクラシー』 3、自由主義(リベラリズム) ロールズ『正義論』 4、自由至上主義(リバタリアニズム) ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』 5、功利主義 シンガー『正義の倫理 ジョージ・ブッシュの善と悪』 6、哲学的解釈学 ハイデガー『存在と時間』、ガダマー『真理と方法』 7、厚生経済学 アマルティア・セン『合理的な愚か者』『正義のアイデア』 8、共同体主義(1) マッキンタイア『美徳なき時代』 9、共同体主義(2) サンデル『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学』 10、討議倫理 ハーバーマス『討議倫理』 11、共和主義的規範理論 アーレント『人間の条件』『過去と未来の間』 12、脱構築と正義 デリダ『ならずもの』『法の力』 13、平等主義 ドゥオーキン『平等とは何か』 14、成熟と未熟 鷲田清一・内田樹『大人のいない国 成熟社会の未熟なあなた』 15、まとめ+論述指導 戸田山和久『論文の教室』 |
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評価方法 (基準等) | | レポート試験:テーマは「授業内容をふまえたうえで、自ら問題を立てて論述する」です。本文1200字以上、A4用紙で、期末に、教務課に提出してください。 最初にレポートの書き方についてのプリントを配布し、書き方を指導します。とくに引用箇所は「 」で囲み、出典をページ数まで明記してください(これができていないレポートは不可とします。二冊以上から必ず引用してください)。どなたでも下書きを見せていただければ指導します。とくに留学生の方には日本語のチェックもしますので利用してください。 |
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テキスト・ 参考文献 | | テキストはありません。 適宜、参考文献を紹介いたします。「授業の内容」の欄もご覧ください。 |
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参照ホーム ページ | | |
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備考 | | 毎回、お伝えしたい概要を紹介し、それについて質問があれば受け付け、議論するという形式で進めてまいります。説明が分かりにくければ、いつでもご指摘ください。分かるまで説明します。 そのさい、教室が勉強をする雰囲気になるように、みなさんの協力をお願いいたします。問題があれば、そのつど注意しますが、ご容赦ください。 個別に何か、教員が配慮すべきことがあれば、あらかじめ教えておいてください。十分にコミュニケーションをとって、気持ちのよい授業にしていきましょう。どうぞ宜しくお願いいたします。 |
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