開講年度2014
科目名現代産業論A
開講学科経済学科 2013年度以降入学
(全)開講学科経済学科 2013年度以降入学
部門専門  
開講種別春学期
対象学年2年
担当者近藤 智
クラス
単位数2
曜日・時限春学期 木曜日 4時限
キャンパス


サブタイトル
産業に関する分析に必要となる基礎理論
授業の概要
(目標)
 発展した経済社会は、人々が生産を高度に分担し、自身の需要・供給を相互に依存しあっていることから成り立っています。「産業」とは、このような経済社会における「分業」としての各生産活動のことを言い、ミクロとマクロの中間に位置する概念であるとも言えます。
 また、個別産業のデータないし産業別データは、十分豊富にあります。そのため、産業に関する分析は、とりわけマクロの経済現象をブレークダウンして分析したい際に有用です。そこで、現代産業論Aと現代産業論B(秋学期)では、産業に関する理論とデータを基にして、以下の3つのテーマについて考察することにします。
(1)戦後から1980年代前半までの日本の経済発展・成長は、個々の産業のどのような盛衰(発展・成長と衰退)を背景に実現したか。また、そうした産業の盛衰の要因は何か。
(2)1990年代から今日までに至るまで、日本経済は停滞していると言われる。その背景の1つとして製造業の停滞が挙げられるが、その要因は何か。
(3)日本の産業構造は今後どのように変化すると予想されるか。また、そうした変化に対応するために必要となる労働者の技能はどのようなものか。
 ただし本講義では、受講者が、上記の3つのテーマについて考察するための基礎理論を身に付けることを、主眼とします。
授業の内容・
スケジュール
1.イントロダクション【第1講】
 ・人々の間における分業、相互依存と経済社会の発展・成長について
 ・本講義における問題意識および考察テーマ
2.産業の分類と産業連関【第2~6講】
 ・具体的な産業・産業名と産業の分類
 ・近年の成長産業と産業連関
 ・産業連関表
3.供給側からみた産業の分析手法【第7~10講】
 ・産業の成長に必要な要素
 ・生産性の定義
 ・生産性と成長の関係
4.需要側からみた産業の分析手法【第11~14講】
 ・財の普及パターン・ライフサイクルと産業の盛衰
 ・貿易・輸出入と産業の盛衰
5.まとめ【第15講】
評価方法
(基準等)
定期試験(知識に関するテスト)90%
受講態度・参加度(受講中の質問など)10%
テキスト・
参考文献
【参考文献】
吉川 洋『転換期の日本経済』岩波書店、1999年。
鶴田俊正・伊藤元重『日本産業構造論』NTT出版、2001年。
日経産業新聞(編)『新産業連関図-急成長する5大市場を読む-』日本経済新聞出版社、2012年。
日本経済新聞社(編)『日経 業界地図』日本経済新聞出版社。
参照ホーム
ページ
1.総務省統計局日本の産業連関表
2.経済産業省・統計日本の各産業の統計データ
3.経済産業研究所(RIETI)産業分析用の各種データを整備し掲載
備考
産業・産業構造の変化は地域経済にも大きな影響を及ぼしますが、本講義では産業の地域経済に対する影響については扱いません。地域経済・産業についても関心がある受講者には、地域経済論(経済2年・春学期・月曜1時限)もあわせて受講することをおすすめします。
画像
ファイル
更新日付2014/08/15 11:32:50