開講年度2014
科目名法哲学A
開講学科経営学科 2007-2012年度入学
(全)開講学科宗教文化学科 2008-2012年度入学
ビジネス情報学科
経営学科 2007-2012年度入学
法律学科 2007-2012年度入学
心理学科 2010-2012年度入学
部門資格  
開講種別春学期
対象学年3年
担当者堅田 研一
クラス
単位数2
曜日・時限春学期 月曜日 2時限
キャンパス


サブタイトル
原理的な観点から法を理解する
授業の概要
(目標)
法を、拳銃強盗の発する命令と同じような、主権者(国家)が力を背景にして発する命令であるというように単純に理解したのでは、法の本当の姿はつかめません。この講義ではまず、この単純な法のモデルの批判から出発して、法の独自の性格を明らかにします。次に、法を、法と密接に関係する重要な社会現象である政治や、とりわけ道徳と比較しながら、法の理解を深めます。法は、道徳とは異なる独自の正しさの基準を含んでいます。ところが、この法独自の正しさと道徳とが混同されています。ここから生じる問題を、具体例に即して考えます。他方では、法と道徳とは密接に関連しています。この関連についても考えます。
この講義によって、受講生の皆さんが、法的なものの考え方を明確に理解し、法の原理から法を解釈・適用できる力を身につけること、これがこの講義の目標です。
授業の内容・
スケジュール
1.オリエンテーション――講義の全体の流れの説明
2.法律と拳銃強盗の発する命令とはどう違うのか
3.ケルゼンの法理論(1)――法の体系的理解、法の段階構造、根本規範
4.ケルゼンの法理論(2)――法と強制、法規範とは何か
5.ハートの法理論(1)――「ルール」の概念による法の把握、一次的ルールと二次的ルールとの結合、承認のルールの意義
6.ハートの法理論(2)――司法裁量論
7.ドゥウォーキンの法理論(1)――「ハード・ケース」とは何か、「原理」とは何か
8.ドゥウォーキンの法理論(2)――司法裁量論をめぐるハートとの論争、「平等な配慮と尊重を受ける権利」
9.「ハード・ケース」の検討(1)――具体的事例とその検討
10.「ハード・ケース」の検討(2)――その問題点
11.「原理の論証」とは何か
12.法と道徳
13.法的推論について(1)
14.法的推論について(2)
15.全体のまとめ――何を学んだのか

   
評価方法
(基準等)
学期末の定期試験(100点満点)によって評価する。また、1回小テストを行い、10点満点で評価し、定期試験の点数に加算する。
なお、受講者の数によっては授業態度や授業への参加度を加味することがある。その場合には、その旨、及び成績への加算の仕方について、最初の授業のときに明示する。
テキスト・
参考文献
テキストは特に指定しない。レジュメを配布し、それを基に講義する。
(参考文献)中山竜一『二十世紀の法思想』岩波書店 2000.3 ¥2,200+税.(やや高度だが、読む価値あり)
レジュメを早めに配布するので、それによって予習を行い、授業に出席し、ノートとレジュメによって復習して下さい。わからないことがあれば、またより理解を深めたい場合に、参考文献に当たって下さい。
参照ホーム
ページ
備考
授業中の私語は厳禁する。授業中の携帯電話操作は禁止する。
卒業・進級・就職・部活動その他を理由とした単位認定の特別扱いは、一切行わない。
オフィス・アワーは水曜1限、私の研究室(6516)。これ以外の時間でも、対応可能な場合にはいつでも質問に対応します。
画像
ファイル
更新日付2014/08/15 11:32:56