開講年度2014
科目名仏教の中国的展開Ⅰ
開講学科宗教文化学科 2013年度入学
(全)開講学科宗教文化学科 2013年度入学
宗教文化学科 2008-2012年度入学
部門専門  
開講種別春学期
対象学年2年
担当者武藤 明範
クラス
単位数2
曜日・時限春学期 木曜日 4時限
キャンパス


サブタイトル
中国人の宗教観ー儒教・道教と仏教の思想ー
授業の概要
(目標)
 この講義では、中国固有の宗教である道教・儒教と、仏教思想の相違点を究明して、中国人の宗教観を明らかにすることを目標とします。
 中国は、元来、道教と儒教の国家です。インドの宗教風土を背景にした仏教が、異質な文化圏である中国に伝えられたことにより、必然的に仏教は、道教と儒教との関わりなしには、存在できなくなりました。
 具体的には中国では、仏教の本義を失うことなく、中国人に受容される仏教のあり方を模索し続けました。特に、親を大切にする、儒教の「孝」の精神を受容するために、「疑偽経典(疑経)」の制作を余儀なくされました。
 この講義では、道教と儒教と仏教のそれぞれの思想を考察し、中国で疑偽経典が制作された意義を究明します。
授業の内容・
スケジュール
1.はじめに……本講義の概要
2.仏典の歴史(1)……ブッダの立場
3.仏典の歴史(2)……ブッダの説法と譬え話
4.仏典の歴史(3)……原始仏典と大乗仏典
5.儒教の成立(1)……シャマニズムと孔子の一生
6.儒教の成立(2)……儒教の略史と儒教の聖地
7.儒教の思想(1)……「孝」の精神
8.儒教の思想(2)……儒教における霊魂の行方
9.儒教の思想(3)……儒教の死者儀礼
10.儒教の思想(4)……儒教の葬祭儀礼
11.道教の成立……老子、荘子、道教の聖地
12.道教の思想……『杜子春』の世界
13.疑偽経典の成立背景……仏教徒の苦悩
14.疑偽経典の思想……『老子化胡経』と『父母恩重経』
15.おわりに……本講義の総括

※講義内容の理解を深めるために、道教や儒教の聖地や、子供の頃に聞いた『孫悟空』や『杜子春』などの視聴覚教材(DVD)を取り入れ、分かりやすく講義をしていきます。
評価方法
(基準等)
1.学期途中の「小テスト」を含む、学習態度や学習意欲などの平常点(30%)
2.定期試験(70%)
3.1と2による総合評価
テキスト・
参考文献
1.テキストは、コピーして配布します。
2.参考文献や図書は、講義中に紹介します。
3.入門向けとして、加地伸行『儒教とは何か』(中公新書989、1990年10月、756円)を勧めます。
参照ホーム
ページ
備考
1.講義中に分からないところや、質問などがあれば講義中あるいは講義終了後に申し出てください。
2.この講義は、秋学期開講の「仏教の中国的展開Ⅱ」に連動するので、できるかぎり通年で履修して下さい。
3.講義中の入退室・私語・携帯電話やゲーム機の使用・飲食などは厳禁です。特別な事情がある場合は、事前に申し出て下さい。
画像
ファイル
更新日付2014/08/15 11:32:56