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授業の概要 (目標) | | この講義では、中国固有の宗教である道教・儒教と、仏教思想の相違点を究明して、中国人の宗教観を明らかにすることを目標とします。 中国は、元来、道教と儒教の国家です。インドの宗教風土を背景にした仏教が、異質な文化圏である中国に伝えられたことにより、必然的に仏教は、道教と儒教との関わりなしには、存在できなくなりました。 具体的には中国では、仏教の本義を失うことなく、中国人に受容される仏教のあり方を模索し続けました。特に、親を大切にする、儒教の「孝」の精神を受容するために、「疑偽経典(疑経)」の制作を余儀なくされました。 この講義では、道教と儒教と仏教のそれぞれの思想を考察し、中国で疑偽経典が制作された意義を究明します。 |
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授業の内容・ スケジュール | | 1.はじめに……本講義の概要 2.仏典の歴史(1)……ブッダの立場 3.仏典の歴史(2)……ブッダの説法と譬え話 4.仏典の歴史(3)……原始仏典と大乗仏典 5.儒教の成立(1)……シャマニズムと孔子の一生 6.儒教の成立(2)……儒教の略史と儒教の聖地 7.儒教の思想(1)……「孝」の精神 8.儒教の思想(2)……儒教における霊魂の行方 9.儒教の思想(3)……儒教の死者儀礼 10.儒教の思想(4)……儒教の葬祭儀礼 11.道教の成立……老子、荘子、道教の聖地 12.道教の思想……『杜子春』の世界 13.疑偽経典の成立背景……仏教徒の苦悩 14.疑偽経典の思想……『老子化胡経』と『父母恩重経』 15.おわりに……本講義の総括
※講義内容の理解を深めるために、道教や儒教の聖地や、子供の頃に聞いた『孫悟空』や『杜子春』などの視聴覚教材(DVD)を取り入れ、分かりやすく講義をしていきます。 |
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評価方法 (基準等) | | 1.学期途中の「小テスト」を含む、学習態度や学習意欲などの平常点(30%) 2.定期試験(70%) 3.1と2による総合評価 |
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テキスト・ 参考文献 | | 1.テキストは、コピーして配布します。 2.参考文献や図書は、講義中に紹介します。 3.入門向けとして、加地伸行『儒教とは何か』(中公新書989、1990年10月、756円)を勧めます。 |
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参照ホーム ページ | | |
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備考 | | 1.講義中に分からないところや、質問などがあれば講義中あるいは講義終了後に申し出てください。 2.この講義は、秋学期開講の「仏教の中国的展開Ⅱ」に連動するので、できるかぎり通年で履修して下さい。 3.講義中の入退室・私語・携帯電話やゲーム機の使用・飲食などは厳禁です。特別な事情がある場合は、事前に申し出て下さい。 |
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更新日付 | | 2014/08/15 11:32:56 |