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授業の概要 (目標) | | 生物を自らの手で取り扱い、生命現象を実際に観察することにより、生物学の基礎的な知識について理解を深めることを目的とする。このことは、2年生以降に行われる講義や実習の内容を根本的に習得する上で必須である。そこで、生物学実習では以下のことを目標とする。 1. 自らの手で生体材料を正しく取り扱うことができる。 2. 光学顕微鏡や実体顕微鏡の使用法に習熟する。 3. 実験結果より、細胞や細胞下の生命現象を理解する。 4. 生体分子の特徴を知り、生物学的意義を理解する。 |
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授業の内容・ スケジュール | | 1. ガイダンス・双眼生物顕微鏡の操作法 生物学実習における心得。 あらゆる顕微鏡観察の基本となる操作法を双眼生物顕微鏡を用いて学ぶ。 2. 顕微鏡観察(1)細胞分裂の観察 植物根端のプレパラートを作製し、分裂期における染色体の形態を観察する。 3. 顕微鏡観察(2)ユスリカ幼虫の唾腺染色体の観察 唾腺染色体の構造と生物学的意義を理解する。立体的配置を顕微鏡操作で決定する。 4. 顕微鏡観察(3)原形質流動の観察 生体運動の典型例である原形質流動を観察し、その速度を測定する。 5. 顕微鏡観察(4)血液の観察 血液中の種々の血球を観察し形態的特徴をつかみ、生理的意義を理解する。 6. 顕微鏡観察(5)メダカの色素細胞の凝集と拡散の観察 色素細胞の凝集・拡散が色素顆粒の移動で生じ体色が変化することを理解する。 7. 顕微鏡観察(6)筋肉の微細構造の観察と筋収縮の機構 筋収縮の過程を観察する。対照実験の意義を理解する。 8. 酵素の性質 ホスファターゼ活性を分光学的に測定し、酵素の性質を理解する。 9. アルコール発酵 酵母による二酸化炭素の発生量を測定し、嫌気呼吸(発酵)を理解する。 10. ウシガエルの解剖(1)内臓の観察 ヒトと同じ脊椎動物であるウシガエルを開腹して、内臓の全体像を把握する。 11. ウシガエルの解剖(2)筋肉系の観察 皮膚を剥ぎ体表から筋肉を観察する。口の開閉にかかわる頭部の筋肉は詳細に観察。 12. ウシガエルの解剖(3)循環系の観察 心臓、動脈、静脈、問脈などを観察する。 13. ウシガエルの解剖(4)骨格系の観察I 筋肉を取り除き骨格系全体を観察する。頭部は骨格標本作製の処理を施す。 14. ウシガエルの解剖(5)骨格系の観察 II 頭部の骨格を一旦ばらばらにし、再び元通りに組み立てる。 15. ウシガエルの解剖(6)神経系の観察 筋肉と軟化骨を取り除き(脱灰処理)、脳・神経のみの標本を完成させる。
毎回の実習時間の初めに、実習の内容(生物学的意義、手技の勘所など)について説明を加える。その後、実際に手を動かし、最終的にはレポートを作成する。なお、正しい認識や操作が行われていることを確認するために、途中でインストラクターのチェックを受ける。 |
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評価方法 (基準等) | | 評価方法(基準等) 毎回の実習のレポートや作製する標本によって評価する。場合によっては実習への参加度合、期末試験の結果なども評価の対象に加えられる。 実習の最終評価は毎回の結果の積み重ねで決まります。毎回、気持ちを新たにしっかり取り組みましょう。 |
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テキスト・ 参考文献 | | テキスト・参考文献 実習の際に配布するプリントを使用する。テキストは指定しない。
配付されるプリントには実習項目の基礎的な解説が簡単に述べられている。また、実習時間の初めには、実習内容を説明する。秋学期の講義「生物学Ⅰ・Ⅱ」では、これらの事柄については既に修得されているものとして進められる。 |
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参照ホーム ページ | | |
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備考 | | 【注意事項】 実習においては鋭利な器具や危険な試薬を使用することもあり、事故に遭わぬよう十分慎重な姿勢で取り組む必要があります。そのような意味で、実習を行うにあたっての服装や履物などについても注意を払う必要があります。これらの点についてガイダンスの際に指示があり、それを厳しく守ることが求められます。 なお、実習材料の都合や授業進度の関係などにより、実習課題の順序が予告なしに変更されることがあります。 |
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更新日付 | | 2014/08/15 11:32:57 |