学長挨拶

学長 小出 忠孝“志と誇りを持って”

 本年も多数の新入生を迎え、短期大学部歯科衛生学科は活気に満ちて新年度が始まっています。新年度の始めにあたり学生の皆さん、とくに新入生の皆さんに対して、短期大学部歯科衛生学科の特徴をよく理解し、充実した短大生活を送っていただきたいと思います。

 そのまず第一は、皆さんが愛知学院大学短期大学部の学生であることに大きな「プライド」を持っていただきたいことです。皆さんが入学した愛知学院は1876年(明治9年)に創立され、本年創立142年を迎える中部地区で最も古い歴史と伝統を持つ私立の総合学園であります。また本学の短期大学は、戦後1950年(昭和25年)に、わが国短期大学制度の制定と同時に創設された、わが国の短期大学制度の第1期生であり、短期大学として最も長い歴史を持つ学校であります。この短期大学を基盤として本学は、その3年後の1953年に愛知学院大学を創設し、本格的に高等教育に進出しました。以後、飛躍的に発展して、現在9学部16学科、大学院9研究科に学生数約12,000名を有する、中部地区で最大級の規模と充実した内容をもつ私立の総合大学となっています。皆さんの入学した本短期大学部は歯科衛生学科1学科の短大ですが、愛知学院大学の基盤となった短大であり、そして愛知学院の一翼を担う短大であります。皆さんはこの様な歴史ある短期大学部に、多くの受験者の中から選ばれ入学できたことに、そして愛知学院の一員であることに、大きなプライドをもっていただきたいと思います。

 次に本学歯科衛生学科の特徴についても、よく理解して下さい。本学歯科衛生学科は設立より12年ですが、愛知学院の歯科衛生士教育は昭和43年に歯科衛生士学院を歯学部に併設したのがその始まりであり、歯科衛生士教育の草分け的存在といえます。以来50年間、歯科衛生士教育のリーダー校として、全国の歯科衛生士学校を指導する立場にあり、毎年全国の歯科衛生士養成学校の教員を集めて、指導者講習会を本学が中心となって開催しています。また、歯科衛生士教育が三年制に延長されたのを契機に、本学では他に先んじて二年制の専門学校を三年制短大へと昇格させました。愛知県内で初めての歯科衛生士養成の三年制短大であり、教育内容の充実と共にレベルの高い歯科衛生士養成を積極的に進めています。この様に本学歯科衛生学科は全国のリーダー校となっていることをよく理解して学業に励んでいただきたいと思います。

 さらに、本学短大歯科衛生学科の最大の特徴は大学の歯学部に併置されている事です。全国の歯科衛生士養成学校の殆どが単独の専門学校であるのに対し、本学は大学歯学部に併設されていることで、専門学校の時代から、大学歯学部より多くの教員が兼任講師として、本短大部の講義などを担当してきました。その点から、本学の歯科衛生士教育は歯学部教育に準ずるレベルの高い教育を行ってきたことを特徴とし、また誇りとしてきました。本学短大部においてもその伝統は受け継がれています。

 本短大部での基礎実習、模型実習等は、薬学部棟の三階にある短大部門の実習室で行われますが、実習用の機械器具、治療椅子等はすべて最新最高水準のものを完備し、現在日本一の実習施設となっています。さらに2~3学年で行われる臨床実習については、歯学部附属病院において多くの歯科医師、歯科衛生士の指導のもとで、一年間病院実習を行います。この点は多くの他の衛生専門学校との違いであり、他の学校では真似の出来ない本学の最も大きな特徴であります。その結果、専門学校時代から歯科衛生士国家試験の合格率はほぼ100%の実績を示してきました。
本学短大部歯科衛生学科の特徴を記しましたが、学生の皆さんには多くの優れた特徴をもつ本学短大部で、歯科衛生に関する学術、医療技術を学ぶ意義をよく理解し、資格取得の目標を達成できるよう勉学に励んでいただきたいと思います。

 さらに歯科衛生士として医療に従事することは、患者の方々から信頼される人間性と倫理観を持つことが強く要請されます。本学院は曹洞宗関係学校として、宗祖道元禅師の教えに従い「行学一体・報恩感謝」を建学の精神としています。学問知識を身につけるとともに、人間形成も重視する教育を行っています。その基礎にあるのは仏教精神で、他の人(患者)に対する思いやりの心と感謝の心をもった人間となる事を教育の基本理念としています。
三年間の教育を通じて歯科衛生士としての学術、医療技術を修得すると同時に、周囲から信頼され、愛される人間となる様、人間形成についても一層の努力を切望するものです。「学院卒業の衛生士」は優秀との高い評価を社会から得ています。多くの先輩の栄誉を受継ぎ、社会から高い評価が得られるように、皆さんが努力されることを期待しています。

 短大の三年間の学生生活は決して長い年月ではありません。「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず」と先哲は教えています。「今日」という日は二度と来ませんし、人生に青春は二度とないのです。一日一日を有意義に過し、目標に向かって努力し、「わが青春に悔い無し」と言える短大生活を送って下さい。

 学生の皆さんには、短大生活を充実したものとされ、優れた歯科衛生士となって社会へ飛立たれることを期待しています。